今日は旧暦の七夕、上弦の月も出ているはずです。
織姫星(こと座のベガ) と 彦星(わし座のアルタイル) が...という伝説は有名ですね。
この伝説に登場する星たちは天の川のを挟んで両岸にあるのですが、
この天の川を強調して背景にして風景を収めた星野・星景写真は幻想的な一枚になり得ます。
皆さんもたぶん一度はご覧になったことがあると思います。
しかしこの星景写真..これを撮影するのは少しコツがいります。 (今日は月が出ているので たぶん無理です)
月が出ている晩は周囲が明るすぎてうまくいきません。薄っぺらな月の晩なら写るかもしれません。
このように一番の問題は淡い撮影対象の天体と日周運動でしょう。 天の川は実はとても淡い光源の対象なのです。
そして淡い天体をしっかり撮影するためには長時間露光が必要になります。
三脚に固定したカメラで天の川を標準(広角)レンズで撮影すると、露出時間の限界は約30秒..
これは日周運動に起因しているのですが30秒の間に天球上の星が角度にして約0度7分30秒ほど地軸を中心に円周運動をしてしまいます。
これを打ち消すために赤道儀があります。
今回は3Dプリンタでこの簡易版赤道儀をプリントしてみました。
とはいえ、今回は重量のある光学器材を相手にするため形状の難しい一部を3Dプリントして
強度の必要な部分は、アルミ合金の平棒を切削加工しています。
それではこの簡易赤道儀の仕組みを説明します。
まずカメラ三脚に固定した簡易赤道儀にあるアルミパイプを覗き中心に北極星を捉えます。 ここが一番重要です。 できるだけ正確に中心を捉えてください。
あとは、このアルミパイプを中心に二枚のアルミ台座が正確に15度/(3600秒=1時間)の角速度で
開いていきます。つまりカメラが回転します。
モーターの回転軸は円弧の弦になっているので、パルス幅を変化させ一定の角速度を刻むようにマイコンにプログラムしています。
回転中心にカメラのレンズが無いと..と考える方もいらっしゃると思いますが、その心配は無用です。
星の位置はほぼ無限遠そしてその恒星の実直径は、この赤道儀の中心軸とカメラの光学中心軸のズレが無視できるぐらいとても..とっても とっっても×4×10の10乗ぐらいの違いがあります。
ちなみに織姫星ベガの直径は 4000000kmです。この簡易赤道儀の中心から光学中心までは約100mm前後
計算してみてくださいね
ということで、北極星 を中心とした地軸と カメラの光学中心が7分30秒以内に収まれば実用域ということになります。
たぶん..
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